
- 性格
アイリッシュセターは非常に遊び好きです。しばしば「永遠の子犬」と称されるほどに、その活発さと遊び心は成犬になっても変わりません。甘えん坊で、家族の一員として強く絆を感じる傾向がありますが、独立心も持ち合わせているため、適切なトレーニングが重要です。
- 特徴
長い脚とスリムな体型が特徴的で、優れた運動能力を持っています。耳は長く、垂れ下がっており、独特の柔らかい被毛に覆われています。また、胸が広く深いことから、十分な肺活量を持ち、持久力に優れています。

※参考「この犬が一番」(草思社)

原産国 | アイルランド |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 牡:58~67cm 牝:55~62cm |
体重 | 牡:27~32kg 牝:24~29kg |
グループ | 7G:ポインティングドッグ |

・歴史背景
・飼い方
・毛色
・なりやすい病気
歴史背景
起源は17世紀のアイルランドにさかのぼり、当時の猟犬として特に鳥類の狩猟に適した犬種として育成されました。
アイリッシュセターの祖先は、イングリッシュセターやスパニエルといった他の狩猟犬と交配されており、特に優れた嗅覚と持久力を持つよう改良されていきました。
初期のアイリッシュセターは、現在のような純血種としての形が確立される前に、白や斑点が混じった毛色を持つこともありました。
しかし19世紀に入ると、赤一色の被毛が好まれるようになり、現在のアイリッシュセターの特徴がこの時に確立されました。
飼い方
アイリッシュセターを飼うには、十分な運動量を確保することが非常に重要です。運動不足になると神経質になったり、落ち着きのない性格になってしまう可能性があります。
家族と密接な関係を築くことを好むため、長時間の放置は避け、できるだけ一緒に過ごす時間を確保しましょう。
また独立心が強いため、適切なリーダーシップを持つ飼い主が必要です。
初めて犬を飼う方にとっては少し手のかかる犬種かもしれませんが、十分な愛情と時間をかけることで、忠実で愛らしい伴侶となるでしょう。
毛色
毛色はマホガニーレッドまたはチェスナットレッドと表現され、光沢のあるシルキーな被毛がアイリッシュセターの魅力をさらに引き立てています。
この赤い毛色は遺伝的に支配的であり、アイリッシュセターの最も認知されている特徴の一つです。毛色は均一であることが理想とされ、わずかに白い毛が混じることもありますが、ショードッグの場合は不利とされることがあります。
なりやすい病気
胃捻転(胃がねじれることによる緊急事態)には注意が必要で、食後すぐの激しい運動を避けることが推奨されます。
また、股関節形成不全や肘関節形成不全といった関節の問題も比較的よく見られます。これらは成長期の栄養管理や適切な運動によってある程度予防が可能です。
その他には、進行性網膜萎縮症(PRA)と呼ばれる目の疾患や、甲状腺機能低下症、さらには食物アレルギーなどのリスクもあります。