
- 性格
コリーは温和で賢く、非常に社交的で愛情深く、飼い主やその家族との強い絆を築くことが得意です。
一方で警戒心が強く、見知らぬ人には慎重に接することがありますが、攻撃的になることはほとんどありません。
- 特徴
頭部は長く、優雅な楔形をしています。耳は中くらいの大きさで、通常は半立ちの状態で、感情や集中力によって動きます。

※参考「この犬が一番」(草思社)

原産国 | イギリス |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 牡:56~61cm 牝:51~56cm |
体重 | 牡:20~29kg 牝:18~25kg |
グループ | 1G:牧羊犬・牧畜犬 |

・歴史背景
・飼い方
・毛色
・なりやすい病気
歴史背景
コリーは、スコットランドと北イングランドの牧羊犬として長い歴史を持つ犬種です。その起源は正確には不明ですが、古代から存在していた原始的な牧羊犬と考えられています。
19世紀に入ると、コリーはイギリス国内で広く知られるようになり、ビクトリア女王がこの犬種に魅了されたことで、その人気がさらに高まりました。
コリーという名前の由来には諸説ありますが、スコットランドのコール・シープという黒い羊の世話をしていたことに由来するとも言われています。
この犬種は、広大な牧草地で羊を管理するために必要な知能、体力、そして独立した作業能力を備えており、そのために特別に育てられてきました。
コリーはまた、アメリカや他の国々にも渡り、各地で愛される家庭犬としての地位を確立しました。特にアメリカでは、テレビドラマ「名犬ラッシー」によって、その知名度が一気に高まりました。
飼い方
コリーはエネルギッシュで知能が高いため、毎日の運動が不可欠です。
長めの散歩やドッグランでの自由な遊び、さらにはアジリティやオビディエンスなどのドッグスポーツを取り入れると、彼らの体力と知能を適度に刺激することができます。
非常に社交的で家族との交流を楽しむ犬種です。長時間の孤独はストレスを引き起こす可能性があるため、できるだけ家族と一緒に過ごす時間を多く持つことが望ましいです。また、コリーはその感受性の高さから、家庭内の雰囲気に敏感に反応します。
毛色
毛色は非常に多様で、美しい被毛がこの犬種の魅力の一つとなっています。ラフコリーとスムースコリーの両方において、一般的に認められている毛色には、以下のようなものがあります
「セーブル&ホワイト」
最もポピュラーな毛色の一つです。セーブルとは、ゴールドからマホガニーまでの豊かな色合いを指し、体の大部分がこの色で覆われています。頭部や四肢、尾の先端などには白いマーキングが見られることが多く、全体的に優雅で上品な印象を与えます。
「トライカラー」
黒、白、タンの3色が組み合わさった毛色です。主に体の大部分が黒で覆われており、顔や四肢、胸、尾の先端には白いマーキングが見られます。さらに、タン色のポイントが目の上や耳の後ろ、脚の内側に現れることが多く、この色合いが力強い印象を与えます。
「ブルーマール」
コリーの中でも特に独特な毛色で、青みがかったグレーに黒のまだら模様が入る特徴があります。この毛色は特にスムースコリーに見られることが多いですが、ラフコリーにも存在します。ブルーマールの個体には、目の色がブルーやマーブルアイと呼ばれる異なる色合いを持つことがあり、その独特な外見が魅力的です。
「ホワイト」
主に全身が白で覆われており、耳や頭部、尾にセーブルやトライカラーのマーキングが見られることがあるバリエーションです。この色合いは非常に珍しいため、特に注目されることが多いですが、ブリーディングには注意が必要です。
なりやすい病気
コリー特有の「コリー眼異常 (Collie Eye Anomaly, CEA)」は、この犬種に見られる遺伝的な目の疾患です。CEAは、網膜や脈絡膜の発達異常を引き起こし、重症の場合、視力障害や失明をもたらす可能性があります。
「進行性網膜萎縮 (Progressive Retinal Atrophy, PRA)」も、コリーに見られるもう一つの目の疾患です。PRAは徐々に進行する遺伝的疾患で、網膜の機能が低下し、最終的には失明に至ることがあります。