
- 性格
グレート・デンは、その巨大な体格とは裏腹に、非常に温和で優しい性格を持つ犬種として知られています。彼らは「ジェントルジャイアント」とも称され、特に家族との絆を大切にし、子供や他のペットとも穏やかに接することができます。
- 特徴
犬種の中でも最大級の体格を持ち、その威厳ある外見が特徴的です。頭部は大きく、長くて狭い形状をしており、直立した耳や強力な顎が際立ちます。目は中くらいの大きさで、落ち着いた知的な表情を持ち、優雅さを漂わせます。

※参考「この犬が一番」(草思社)

原産国 | ドイツ |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 牡:60~65cm 牝:55~60cm |
体重 | 牡:30~40kg 牝:22~32kg |
グループ | 10G:牧羊犬・牧畜犬 |

・歴史背景
・飼い方
・毛色
・なりやすい病気
歴史背景
グレート・デンの起源は古代にさかのぼりますが、現在の形となったのは16世紀頃のヨーロッパとされています。
この犬種は、主にイングランド、ドイツ、デンマークで発展し、特にドイツでは「ドイチェ・ドッゲ」と呼ばれ、野生のイノシシやオオカミを狩るための猟犬として重宝されました。グレート・デンの祖先には、マスティフ系の犬種や、アイルランド・ウルフハウンドが含まれていると考えられています。
ドイツでは貴族や上流階級の間で人気があり、特に王侯貴族の象徴として大切にされました。その強靭な体力と狩猟能力から、猟犬としてだけでなく、護衛犬や番犬としても使用されました。
また、巨大で威圧感のある外見から、権威の象徴として宮廷でも飼われていました。しかし、時代が進むにつれてグレート・デンはその用途が変化し、今日では主に家庭犬として飼われるようになりました。
飼い方
巨大な体格ゆえに、特別な飼育環境とケアが求められます。まず、彼らには広い生活スペースが必要です。狭いアパートや限られたスペースでは、十分な運動ができず、ストレスを感じることがあります。
理想的には、広い庭や大きなリビングルームを持つ家での飼育が適しています。
また、グレート・デンは高エネルギーな犬種ではないものの、毎日の散歩や適度な運動は必要です。彼らの骨や関節に負担をかけないよう、過度な運動や跳躍を避け、特に成長期には無理のない運動を心掛けることが重要です。
毛色
毛色には、数多くのバリエーションが存在します。代表的な毛色としては、フォーン、ブリンドル、ブルー、ブラック、ハーレクイン、マンテルがあります。フォーンは、明るい黄褐色の地色に黒いマズルを持ち、最も一般的な毛色です。ブリンドルは、フォーンの地色に黒い縞模様が入ったもので、非常に美しいパターンが特徴です。
ブルーは、灰色がかった青みを帯びた色合いで、光沢のあるシルキーな毛並みが魅力です。ブラックは、全身が漆黒で覆われたシンプルながらも力強い印象を与えます。ハーレクインは、白地に黒の斑点が不規則に配置された毛色で、非常にユニークで目を引きます。
マンテルは、黒地に白いマーキングが特徴的で、顔や胸、脚に白が入ることが多いです。
なりやすい病気
グレート・デンはその巨体のため、消化器や関節、心臓に問題がありやすいです。
胃捻転転(胃拡張・捻転転症候群、GDV)、股関節形成不全(股関節形成不全)心筋症(拡張型心筋症、DCM)